今更ながら『ネギま!』は面白いマンガだなぁと、各所のネギま!サイトさんを巡回しながらそう思います。最近の動向を見てみると、明らかに以前よりももっと『ネギま!』を深く掘り下げてみようと試みるサイトさんが増加しており、中には各所で絶賛されるほど興味深い考察記事が掲載されることも多くなりました。
元々『ネギま!』が奥深いマンガとして出来上がっているものなのか、それとも読者がサイトやブログに載せる記事を書くために入念に考察した結果として奥深いものになってしまっているのか、そのあたりは自分でも分かりかねる部分があります。が、それはさておいてもどれだけ『ネギま!』が数多くの読者に愛されているのか窺い知ることができましょう。
私も今までにいくつもの記事は書いてきて、最も難しいと思ったことは「根拠」を見つけ出すことでした。根拠がなければ何を言おうが書こうが推測の域を脱することはできません。それがおふざけ半分に書いたものであっても、まともな推測を述べるものであっても同じことです。
そして大事なのは、その根拠は一般的な常識と作品中の既存の設定にのみ求めなければならないということです。つまり、考察する際、筆者はこの2つによってのみ拘束されながら記事を書かなければならないと私は考えています。
特に重要なのは後者の方です。『作品中の既存の設定』とはどういうことかというと、読んで字の如くという感もしますが、作中で明らかにされた確固たる事実・設定を意味します。『ネギま!』で例えれば、世界に魔法というものが存在していてその魔法の存在は一部の人間にしか知られていないこととか、ゆーなはお父さんが好きであるとか、挙げようとすれば枚挙に遑がありません。「超神水が紙パックのジュースとして売られている」ということでも同様ですね。
ここで気を付けたいのは、記事を書く人が考察する対象はあくまで現実世界から乖離したフィクションの世界であり、その点頭の中でしっかりとそれぞれの世界における確固たる事実を切り分けて考えなければならないということです。また例を出しますが、私たちの世界にある歴史の教科書では「ナポレオン1世がヨーロッパを征服した」ということは書いてありますが、『ネギま!』の世界ではそれは果たして通用するのかどうか。確証はどこにもありません。これは少々大袈裟かもしれませんが、そもそもナポレオンという人物が存在していたかどうかすら私たちには分からないのです。そこに私たちがより深い考察記事を仕立て上げようと、私たちの現実世界のディープなまでの歴史的事実などを盛り込むのは決して好ましいことではない。基準はあくまでフィクションの世界なのです。
しかしここで難しい問題が現れてきます。
厳密に作品中の既存の事実・設定によってのみ拘束されなければならないのであれば、考察記事を書こうにも著しくその自由度を狭めてしまうのは火を見るよりも明らかです。そこで私たちがおよそ常識的に認識している事実を考察に盛り込むことを容認する必要性が出てきます。
ところが考察に盛り込む際にどこまでが許容される範囲であって、どこからがそうでないのか――その明確な境界線を引くだけの定義付けが極めて困難なのです。私自身もその定義づけの理論が完成しているわけではなく、その点は『およそ常識的な範囲だったら可じゃないか』などと具体性に欠けて考えていることは否めません。
これは『ネギま!』に限ったことではありません。どんなフィクションの世界であっても同様のことがいえると思います。しかしながら、その考察に反映させることが可能な範囲の定義づけということが、これまでにあまり論じられていなかったようにも思えるのです。
なお、私は過度に私たちの常識を超えた事実を反映させた記事を書くこと自体を否定することはしません。書くこと自体は自由だし、それによって当該作品を新たな視点で見たり読んだりできるようになるのであれば楽しみも増えるというものです。また、「実は『魔法先生ネギま!』はとある少年の夢オチで終わる」などといきなり身も蓋もないことを書くのもいいかもしれません(そんなこと書く人はいないと思いますが)。
但しそういった『過度に私たちの常識を超えた事実を反映させた記事』や『根拠に欠ける記事』は決して考察記事とはなり得ません。ましてや筆者がそういう記事を毅然たる態度で、あたかも(フィクションの世界の話なのに)フィクションの世界の中に勝手にそれが事実であるかのように考察記事として掲載しているのであれば、それは筆者自身の勘違いに他なりません。
考察記事を書くのであれば、極力根拠を作中に求めるということを私たちは肝に銘じておかなければならないと思います。または『実はこうなんじゃないの?』という様々な可能性・推測を提唱する形で記事を書く。どちらにせよ楽しんで書き、楽しんで読むということは忘れないようにしたいものです。
以前更新した記事の『楓は胸が大きいから強い』ということも既存の設定の範囲内で突き詰めた結果、そういう結論にたどり着いただけのことなんです。言い訳っぽいですが、念のため^^;
元々『ネギま!』が奥深いマンガとして出来上がっているものなのか、それとも読者がサイトやブログに載せる記事を書くために入念に考察した結果として奥深いものになってしまっているのか、そのあたりは自分でも分かりかねる部分があります。が、それはさておいてもどれだけ『ネギま!』が数多くの読者に愛されているのか窺い知ることができましょう。
私も今までにいくつもの記事は書いてきて、最も難しいと思ったことは「根拠」を見つけ出すことでした。根拠がなければ何を言おうが書こうが推測の域を脱することはできません。それがおふざけ半分に書いたものであっても、まともな推測を述べるものであっても同じことです。
そして大事なのは、その根拠は一般的な常識と作品中の既存の設定にのみ求めなければならないということです。つまり、考察する際、筆者はこの2つによってのみ拘束されながら記事を書かなければならないと私は考えています。
特に重要なのは後者の方です。『作品中の既存の設定』とはどういうことかというと、読んで字の如くという感もしますが、作中で明らかにされた確固たる事実・設定を意味します。『ネギま!』で例えれば、世界に魔法というものが存在していてその魔法の存在は一部の人間にしか知られていないこととか、ゆーなはお父さんが好きであるとか、挙げようとすれば枚挙に遑がありません。「超神水が紙パックのジュースとして売られている」ということでも同様ですね。
ここで気を付けたいのは、記事を書く人が考察する対象はあくまで現実世界から乖離したフィクションの世界であり、その点頭の中でしっかりとそれぞれの世界における確固たる事実を切り分けて考えなければならないということです。また例を出しますが、私たちの世界にある歴史の教科書では「ナポレオン1世がヨーロッパを征服した」ということは書いてありますが、『ネギま!』の世界ではそれは果たして通用するのかどうか。確証はどこにもありません。これは少々大袈裟かもしれませんが、そもそもナポレオンという人物が存在していたかどうかすら私たちには分からないのです。そこに私たちがより深い考察記事を仕立て上げようと、私たちの現実世界のディープなまでの歴史的事実などを盛り込むのは決して好ましいことではない。基準はあくまでフィクションの世界なのです。
しかしここで難しい問題が現れてきます。
厳密に作品中の既存の事実・設定によってのみ拘束されなければならないのであれば、考察記事を書こうにも著しくその自由度を狭めてしまうのは火を見るよりも明らかです。そこで私たちがおよそ常識的に認識している事実を考察に盛り込むことを容認する必要性が出てきます。
ところが考察に盛り込む際にどこまでが許容される範囲であって、どこからがそうでないのか――その明確な境界線を引くだけの定義付けが極めて困難なのです。私自身もその定義づけの理論が完成しているわけではなく、その点は『およそ常識的な範囲だったら可じゃないか』などと具体性に欠けて考えていることは否めません。
これは『ネギま!』に限ったことではありません。どんなフィクションの世界であっても同様のことがいえると思います。しかしながら、その考察に反映させることが可能な範囲の定義づけということが、これまでにあまり論じられていなかったようにも思えるのです。
なお、私は過度に私たちの常識を超えた事実を反映させた記事を書くこと自体を否定することはしません。書くこと自体は自由だし、それによって当該作品を新たな視点で見たり読んだりできるようになるのであれば楽しみも増えるというものです。また、「実は『魔法先生ネギま!』はとある少年の夢オチで終わる」などといきなり身も蓋もないことを書くのもいいかもしれません(そんなこと書く人はいないと思いますが)。
但しそういった『過度に私たちの常識を超えた事実を反映させた記事』や『根拠に欠ける記事』は決して考察記事とはなり得ません。ましてや筆者がそういう記事を毅然たる態度で、あたかも(フィクションの世界の話なのに)フィクションの世界の中に勝手にそれが事実であるかのように考察記事として掲載しているのであれば、それは筆者自身の勘違いに他なりません。
考察記事を書くのであれば、極力根拠を作中に求めるということを私たちは肝に銘じておかなければならないと思います。または『実はこうなんじゃないの?』という様々な可能性・推測を提唱する形で記事を書く。どちらにせよ楽しんで書き、楽しんで読むということは忘れないようにしたいものです。
以前更新した記事の『楓は胸が大きいから強い』ということも既存の設定の範囲内で突き詰めた結果、そういう結論にたどり着いただけのことなんです。言い訳っぽいですが、念のため^^;
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