当ブログの最終目標は「刹那の髪型をサイドポニーからストレートヘアにさせる」ことなのですが、とある私の友人(根っからの刹那派)が『せっちゃんが髪下ろしたらこのかとかぶるじゃん~』と嘆いておりました。
むぅ~・・・まあそう見えなくもないか。あ、とりあえず誕生日おめでと刹那(3日遅れ)。
さて、今回はある一つのネギま!の伏線からお話をしていきたいと思います。皆さんもご存知の通り、ネギま!は連載開始した当初からあちこちに伏線がちりばめられていて、連載4年目を迎える現在でも未だに回収されていないモノが数多くあります。
その最たる例が出席番号1番の相坂さよの存在、亜子の背中の傷痕などですね。最初は相坂さよの初登場が74時間目までもつれ込むとは誰が予想できたでしょうか。登場だけならまだしも、さよが60年以上も地縛霊として存在している理由や彼女の死因など、まだまだ不明な点が残されています。
亜子の背中の傷痕も同様ですね。コミック1巻で既に傷痕は見えていましたが、初めてクローズアップされたのは麻帆良祭が始まってから、しかしいつ、何故こんな傷痕が残ってしまったのかはまだ明らかにされていません。
このように回収が不完全な伏線が多いのですが、かなり初期に張られていたものの既にひっそりと回収されてしまったある一つの伏線というのが存在します。今回はそれを白日の下に晒し、決してネギま!の歴史の闇に葬られることのないように意図して記事を書くものであります。なぜなら伏線が伏線だから。
<小さな伏線の存在>
さて、では一体その伏線は何でしょうか。まずヒントととして下の画像を見てみてください。伏線はここにあります。

これは連載第1回目、コミックでもカラーの見開きとして描かれていたシーンです。さて、これのどこに伏線があるのでしょうか。ザジ子の奇妙なほど長い爪? いやいや、それはまだ回収されていませんね。まだ彼女は謎だらけな部分が多いです。
もしかしたらこの画像では分かりにくいかもしれません。実際にコミック1巻を手にとってもらって、ジッと見てもらったほうが早いと思います。
<回収までにかかった時間は>
では正解を発表しましょう。
正解は夏美が手に持っている台本です。そこにはっきりと「真夏の夜の夢」と書かれているんですね。これこそがおそらくネギま!においてザジの奇妙な手の形と一緒に、最初に描かれた伏線です。
そしてそれが回収されたのは実に麻帆良祭が始まったころ、1回台本を手に夏美が部の練習に参加している一コマがありましたが、それまで回収されることはありませんでした。夏美が麻帆良祭で「真夏の夜の夢」という舞台に立つことが判明するまで約3年、1~17巻まですべて調べてみましたが、既に回収済みの伏線の中では、回収されるまで最も長い期間を要した伏線といえるでしょう。
<これは何かを意図したものか>
1時間目の時点で台本に「真夏の夜の夢」とはっきり書いたという点は何かしらの意図があってのことなのでしょうか。「真夏の夜の夢」はシェイクスピアによって書かれた有名な戯曲です。夏美が演劇部所属だということを描くだけならばこれだけで充分でしょう。意図するものの説明としてはこれだけでいいのですが、しかしこう描いてしまった以上、夏美をしかるべき時に「真夏の夜の夢」で活躍させようとした赤松御大の構想は少なくとも存在したはずです。それは他のキャラにも言えることで、たまたま夏美がこの1時間目のカラー見開きで、台本に「真夏の夜の夢」と描かれてしまったがために結果的に伏線となってしまったということもあると思います。
まさか連載当初に既に予定していたものがパンチラ一コマだけに取って代えられてしまうことになるとは思いもよらなかったでしょうが・・・嗚呼なんて哀れな夏美。
<懸念されること>
夏美の台本のことはネギま!全体から見ればとても些細なことかもしれません。おそらく普通に気づかなかった方も多いと思います。しかし前述の通り、夏美を活躍させる予定があったのならばその伏線を回収するまでの時間があまりにも長かったのではないでしょうか。さよの存在にしろ、亜子の背中の傷痕にしろ、初登場からそれを言及するまでの間が半端なく長いんですね。
ネギま!はこれまでの一連の流れを大きく分別すれば、エヴァンジェリン編や修学旅行編は読者に世界観や各キャラクターの個性を知らしめるためのもので、麻帆良祭編にさしかかるころから途端に伏線回収に入っていると見ることができます。しかし回収が不完全なものの方が多く、物語の全容が分かるまでにはまだ相当の時間を要することが予想されます。ここまで来るのに4年、コミックにして17巻。率直に申し上げて冗長的な部分が多かったのではないでしょうか。冗長とまではいかなくとも、4年間のうち約半分を麻帆良祭(特に武闘大会)に費やした現実を直視すれば、少なくともこれまでの物語の進行のバランスに均衡が保たれていないと思います。
確かにネギま!において麻帆良祭は大きなターニングポイントとなっているのは明らかでしょう。しかし一旦麻帆良祭で間延びをしてしまっているので、その後の展開までこれまでのペースと同様にやっていくと、最も危惧すべき「読者の飽き」が生ずる恐れがあります。私は最終回までネギま!を見届けるつもりですし、全読者の中で私やブログ内でリンクを張らせてもらっている人のように根強いファンがいるのは確かです。しかしそれがすべてのファンではありません。むしろ私のような人間は少数派で、「なんか面白くなくなってきたな」と少しでも思えば見放してしまう人も多くいるのです。
しかし逆にペースを上げて、伏線回収に腐心してしまうと今度は物語のあちこちに矛盾点・ひずみが生じてしまう危険性があります。やはり最初のキャラクター設定がかなり複雑で伏線もかなり張っていたので、それらすべてに矛盾することなく展開を進めていくのは、今までよりもペースを上げてでは難しいのではないかと。ただでさえじあしぃさんがご自身のブログにて麻帆良祭における超の行動の不可解な点について言及されています。たった短期間でこれだけの伏線(あるいは矛盾点?)があるのですから、この先どうなるのやら・・・と思わずにはいられません。
作者の腕を信じて、今後の展開を見守りたいところです。
<終いに>
(ここは少々余談的な部分です)
本格的にネギま!の研究を始めて幾月が過ぎましたが、最近思うことは「どうやら私たちは作者よりネギま!を読み込みすぎているのかもしれない」ということです。それはそれで一つの楽しみでもありますが、それが故にもしかしたら作者自身も気づいていなかったような矛盾点などに気づき、指摘し、ことあれば不満を言う。それで楽しめるものも楽しめなくなってしまっている点があるのではないか・・・と、私自身もネギま!に対して肯定・否定様々な意見を出しつつも自らを反省することがあります。
ネギま!はせっかく赤松御大が世に送り出し、私たちが好きになったマンガです。本末転倒なことだけは避けたいです。何事もバランスが大切なのでしょうね。
むぅ~・・・まあそう見えなくもないか。あ、とりあえず誕生日おめでと刹那(3日遅れ)。
さて、今回はある一つのネギま!の伏線からお話をしていきたいと思います。皆さんもご存知の通り、ネギま!は連載開始した当初からあちこちに伏線がちりばめられていて、連載4年目を迎える現在でも未だに回収されていないモノが数多くあります。
その最たる例が出席番号1番の相坂さよの存在、亜子の背中の傷痕などですね。最初は相坂さよの初登場が74時間目までもつれ込むとは誰が予想できたでしょうか。登場だけならまだしも、さよが60年以上も地縛霊として存在している理由や彼女の死因など、まだまだ不明な点が残されています。
亜子の背中の傷痕も同様ですね。コミック1巻で既に傷痕は見えていましたが、初めてクローズアップされたのは麻帆良祭が始まってから、しかしいつ、何故こんな傷痕が残ってしまったのかはまだ明らかにされていません。
このように回収が不完全な伏線が多いのですが、かなり初期に張られていたものの既にひっそりと回収されてしまったある一つの伏線というのが存在します。今回はそれを白日の下に晒し、決してネギま!の歴史の闇に葬られることのないように意図して記事を書くものであります。なぜなら伏線が伏線だから。
<小さな伏線の存在>
さて、では一体その伏線は何でしょうか。まずヒントととして下の画像を見てみてください。伏線はここにあります。

これは連載第1回目、コミックでもカラーの見開きとして描かれていたシーンです。さて、これのどこに伏線があるのでしょうか。ザジ子の奇妙なほど長い爪? いやいや、それはまだ回収されていませんね。まだ彼女は謎だらけな部分が多いです。
もしかしたらこの画像では分かりにくいかもしれません。実際にコミック1巻を手にとってもらって、ジッと見てもらったほうが早いと思います。
<回収までにかかった時間は>
では正解を発表しましょう。
正解は夏美が手に持っている台本です。そこにはっきりと「真夏の夜の夢」と書かれているんですね。これこそがおそらくネギま!においてザジの奇妙な手の形と一緒に、最初に描かれた伏線です。
そしてそれが回収されたのは実に麻帆良祭が始まったころ、1回台本を手に夏美が部の練習に参加している一コマがありましたが、それまで回収されることはありませんでした。夏美が麻帆良祭で「真夏の夜の夢」という舞台に立つことが判明するまで約3年、1~17巻まですべて調べてみましたが、既に回収済みの伏線の中では、回収されるまで最も長い期間を要した伏線といえるでしょう。
<これは何かを意図したものか>
1時間目の時点で台本に「真夏の夜の夢」とはっきり書いたという点は何かしらの意図があってのことなのでしょうか。「真夏の夜の夢」はシェイクスピアによって書かれた有名な戯曲です。夏美が演劇部所属だということを描くだけならばこれだけで充分でしょう。意図するものの説明としてはこれだけでいいのですが、しかしこう描いてしまった以上、夏美をしかるべき時に「真夏の夜の夢」で活躍させようとした赤松御大の構想は少なくとも存在したはずです。それは他のキャラにも言えることで、たまたま夏美がこの1時間目のカラー見開きで、台本に「真夏の夜の夢」と描かれてしまったがために結果的に伏線となってしまったということもあると思います。
まさか連載当初に既に予定していたものがパンチラ一コマだけに取って代えられてしまうことになるとは思いもよらなかったでしょうが・・・嗚呼なんて哀れな夏美。
<懸念されること>
夏美の台本のことはネギま!全体から見ればとても些細なことかもしれません。おそらく普通に気づかなかった方も多いと思います。しかし前述の通り、夏美を活躍させる予定があったのならばその伏線を回収するまでの時間があまりにも長かったのではないでしょうか。さよの存在にしろ、亜子の背中の傷痕にしろ、初登場からそれを言及するまでの間が半端なく長いんですね。
ネギま!はこれまでの一連の流れを大きく分別すれば、エヴァンジェリン編や修学旅行編は読者に世界観や各キャラクターの個性を知らしめるためのもので、麻帆良祭編にさしかかるころから途端に伏線回収に入っていると見ることができます。しかし回収が不完全なものの方が多く、物語の全容が分かるまでにはまだ相当の時間を要することが予想されます。ここまで来るのに4年、コミックにして17巻。率直に申し上げて冗長的な部分が多かったのではないでしょうか。冗長とまではいかなくとも、4年間のうち約半分を麻帆良祭(特に武闘大会)に費やした現実を直視すれば、少なくともこれまでの物語の進行のバランスに均衡が保たれていないと思います。
確かにネギま!において麻帆良祭は大きなターニングポイントとなっているのは明らかでしょう。しかし一旦麻帆良祭で間延びをしてしまっているので、その後の展開までこれまでのペースと同様にやっていくと、最も危惧すべき「読者の飽き」が生ずる恐れがあります。私は最終回までネギま!を見届けるつもりですし、全読者の中で私やブログ内でリンクを張らせてもらっている人のように根強いファンがいるのは確かです。しかしそれがすべてのファンではありません。むしろ私のような人間は少数派で、「なんか面白くなくなってきたな」と少しでも思えば見放してしまう人も多くいるのです。
しかし逆にペースを上げて、伏線回収に腐心してしまうと今度は物語のあちこちに矛盾点・ひずみが生じてしまう危険性があります。やはり最初のキャラクター設定がかなり複雑で伏線もかなり張っていたので、それらすべてに矛盾することなく展開を進めていくのは、今までよりもペースを上げてでは難しいのではないかと。ただでさえじあしぃさんがご自身のブログにて麻帆良祭における超の行動の不可解な点について言及されています。たった短期間でこれだけの伏線(あるいは矛盾点?)があるのですから、この先どうなるのやら・・・と思わずにはいられません。
作者の腕を信じて、今後の展開を見守りたいところです。
<終いに>
(ここは少々余談的な部分です)
本格的にネギま!の研究を始めて幾月が過ぎましたが、最近思うことは「どうやら私たちは作者よりネギま!を読み込みすぎているのかもしれない」ということです。それはそれで一つの楽しみでもありますが、それが故にもしかしたら作者自身も気づいていなかったような矛盾点などに気づき、指摘し、ことあれば不満を言う。それで楽しめるものも楽しめなくなってしまっている点があるのではないか・・・と、私自身もネギま!に対して肯定・否定様々な意見を出しつつも自らを反省することがあります。
ネギま!はせっかく赤松御大が世に送り出し、私たちが好きになったマンガです。本末転倒なことだけは避けたいです。何事もバランスが大切なのでしょうね。
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この記事へのコメント
夏美が麻帆良祭で「真夏の世の夢」を演じているシーンが見たかったです。
そこにバトルシーンが絡めば面白かったかなぁと思います。
そこにバトルシーンが絡めば面白かったかなぁと思います。
2007/01/20(土) 06:01 | URL | ル・タケウチ #C92hmd/Y[ 編集]
はじめまして。水音さんのところからたどってきました。なるほど・・・たしかに作者よりも読者のほうが、細かいところを読み込みすぎと言うのはあるかもしれませんね。読み込み自体は面白いし、悪くないとは思いますが、それによって楽しめなくなっているとしたら本末転倒ですね。それは、、、ちょっとわかります(笑)。
>ル・タケウチさん
私も見たかったんですよ!!!(泣)
そこで舞台上でバトルシーンに突入・・・って「真夏の夜の夢」ってそういうお話でしたっけ?(笑)
収拾がつかなくなりそうですね・・・・・・
>ペトロニウスさん
どうもはじめまして。コメントありがとうございます(^^)
実は余談の部分が一番書きたかったところだったり・・・
気が付いたら自分たちだけで盛り上がってて、一般の読者は既に離れてしまっていたなんて状況にならないことを願うばかりです。
少しでもいいからネギま!をもっと客観的に見る視点というのも、研究を行なう上では必要だと思います。
何はともあれ、同意していただける人がいて内心ホッとしています^^;
私も見たかったんですよ!!!(泣)
そこで舞台上でバトルシーンに突入・・・って「真夏の夜の夢」ってそういうお話でしたっけ?(笑)
収拾がつかなくなりそうですね・・・・・・
>ペトロニウスさん
どうもはじめまして。コメントありがとうございます(^^)
実は余談の部分が一番書きたかったところだったり・・・
気が付いたら自分たちだけで盛り上がってて、一般の読者は既に離れてしまっていたなんて状況にならないことを願うばかりです。
少しでもいいからネギま!をもっと客観的に見る視点というのも、研究を行なう上では必要だと思います。
何はともあれ、同意していただける人がいて内心ホッとしています^^;
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あかしいなつみさん伏線回収までの時間からネギま!全体の流れを考えるネギま!の伏線のことについて。ゐたるさんに同意ですね。何事もバランスよくいくのが大切ですね。と言っても麻帆良祭は長かったかな・・。beyo
2007/01/20(土) 10:28:29 | ネギズ
・ネギま! ニュース●ネギま!のセリフ数調べてみました(17巻)byカラス [よなかのとり]17巻、各キャラのセリフ数調べです。●伏線回収までの時間からネギま!全体の流れを考える [あかしいなつみ]●朝目新聞さん
2007/01/20(土) 21:15:45 | 楓の箱リロLive対戦日記